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RX7
埼玉からリフレッシュクリーニングでご相談に見えましたが、
コーティングも一緒にご依頼されました。

13年式FD RX7のクリーニング
今お預かりしています、この車は
埼玉の浦和から見えたお車で、
中古をディーラで購入されたらしく、
ディーラでも軽く清掃されたはずなのですが・・・。
約10年も経過した車だけに、今回リフレッシュしたくて
クリーニングをリクエストされて入庫された。
野外で撮影した画像。
一見、何でもない良い状態にみえますが・・・。


雨染み&スポット画像

エアコンクリーニングと室内のリフレッシュクリーニングが第一希望でしたが
あまりにも塗装の艶がないため、コーティング加工を進めたんです。
そうしたところ、なんと〜?
ディーラ−でガラスコーティング加工をして、納車をされたばかりだし、
すでに10年近くも経過した車だし、
こんな、ものなんだろう?と判断された様子。
加工したばかり、だから不要じゃないか?
これ以上は変化しないでしょう? と判断されていたようです。
今スタッフも同時に、このお車の全面のガラス鱗取りとクリーニングを、掛っているところです。
今、ご覧頂いています画像は、RX7のリアスポイラー。
このお車は、走行が非常に少なく、
9年経過で12000キロしかありません。
幾つか、惜しい点があります。
この画像を注意深く見て頂きたい。
このパーツは、水滴が溜まりやすい形状で、その為か、かなりスポットがえぐれている状態。
そして、色の斑が散見されます。
ここまで来ると、もう限界です。
磨きでは、若干の光沢は復元出来るものの、完璧に光沢を取り戻すことは、到底無理なレベルです。
結局、オーナーさんも気になっていらしたらしく、塗装に持ち込むことになったケースです。


リアスポイラーの脱着

これは、スポイラーが環境ダメージにやられて
研磨で回復レベル可能なレベルではないと判断して
塗装を剥がして修正して、再塗装をする事になったため取り外した画像。
取りつけられていた個所には、
砂なのか? 泥なのか? 判別できない位に、ビッシリと頑固に付着しています。
9年も経過しているだけに、
手つかずであれば、こうなっても、おかしくないですね。
今回は、こういう個所も綺麗に、跡形なくクリーンにしていきます。
今回のRX7は、外して行う作業が多いですね。


カウルトップの脱着

オーナーさんが気にされていた メッシュ状の樹脂部分。
この部分をカウルトップという名称で業界用語では言います。
このパーツを外さない限り、
1枚目にあるような砂などの汚れは、幾らプロでも掻き出せません。
今回は、すべて外すことにチャレンジ!
ここも、まさしく砂だらけで酷い状態ですね。
大概のお車は、ここまでは取り外さないでしょう。
と申しますか?
経験が必要なことと、工具がないと外せませんので、
チャレンジする方は、壊す覚悟が必要でしょう。


磨く前の脱着パーツ

パーツを取り外しているところ。
ここには、丸い目隠しの蓋で閉じてあるんですが、
この中には、7,8か所ネジで留めてあります。
そこを開けると、砂、土だらけで、
砂漠を走ってきたかのような錯覚を覚えるほど汚くこびり付いていました。
そして今度は、ワイパーアームも外します。
ウインドーウッシャーノズルも外したい・・・ところが、
防音用のカバーパッドが取りつけてある為、
ここも丸い蓋を抉じ開けないと、外せない構造。
その為に、割れやすい素材なので
慎重に二股ドライバーで外しているシーンです。


ウオッシャーノズルの脱着

このシーンは、カバーの一部をはずして
ウオッシャーノズルを取り除いているシーン。
このパーツは、ボンネットの表面に 突き刺さるような形状で
さし終わると2つの部位が、引っかかる様な構造になっています。
その2つの爪をラジオペンチか、マイナスドライバーを駆使して
抉じ開ければ、取り外せる構造。
このノズルを取り外せば、磨く工程で障害にならないから、磨きやすくなる。
またノズル周辺の周りには、結構、汚れが固まりやすいところでもあり、
手が入りにくいから洗車もしづらいのが現状では
そういう時は、外して行うしかないですね。


マツダのエンブレムの脱着

今度は、エンブレムを外すところ。
ここは、粘着テープととじ込みの穴があります。
そういう場合は、釣り用の糸テグスなどを利用して、ぎ〜こ!ぎ〜こ!
左右、上下に引きあえば、粘着部分は、削ぎ落せます。
問題は、エンブレムに2か所(ピン)角があります。
そのピンを折らずに、うまく外せるかが一番緊張するところ。
このエンブレムの中は、一番磨きづらい個所ですし
手が入りづらい分、汚れやすい個所でもあります。
チャレンジする方は、部品交換を覚悟で、やりましょう!


ボンネットの凹凸研磨

画像で見る限り綺麗に映り込んでいますね。
でも、実車は、かなり深いウオータースポット、
悪い意味で青空駐車場保管の典型的な9年の成果。
通常、青空駐車場で同色のケースで、
1年位経過した場合のウオータスポットは 直径2,3ミリの円周で彫られています。
深さにすると? よ〜く見ないと分かりづらい。
でも、デパ地下などの駐車場だと、小さな鱗状が見える。
まあ、そんな感じでしょうかね?
このシーンは、通常のコンパウンドから入る作業では、歯が立たないと判断した結果
耐水ペーパーで凹凸を滑らかにしたいので、それを実行しているところ。
このRX7のダメージの特徴は、まずは深いスポット。
そして鉄粉の痕の様な巣穴が多数存在、
そして薄い線傷、洗車傷ともいえるかもですかね。
そのダメージを薄くしたくて、ペーパーで研磨をしているんです。


研磨工程

今、右側の方だけ、全体的にペーパー研磨しているシーン。
観察した結果、まだ磨き足りないレベルなんです。
これは、結構骨が折れるか?
嫌な予感?
それほど、深く研磨しないと、ベストコンディションに復元できないレベルといえる。
勿論、限界があるので、
どの時点でストップするかも、大きな決定的な要素といえます。


ペーパー研磨工程

このRX7、ちょっとや そっとでは
改善できない位、頑固に巣穴状態がある。
その巣穴が鋭利に深く入っているため
どこまでを追いかけて磨きこむか? 悩むぐらい思案しているところ。
やり過ぎれば、塗装クリアーを剥がしかねない。
当然、剥がしてしまえば塗装をしないといけないが。
リクエストされていない事だし
塗装すれば、厚みも増し、巣穴は、跡形もなく消えるんだが・・・。
画像を見てもらうと、色の濃淡が違うでしょう?
磨いている方が、燻っているように見える?
これは、先ほどペーパーで研いだ部分だから、その分、やや白っぽく見える。
これが、どんどん磨いてくるに従って逆転しますから、後々、見比べて下さい。


ボンネットの磨き工程

このRX7、非常にシビアーなダメ−ジが多く、悩んでいるところ。
どこまで、やるかを悩んでいるんです。
ウオータースポットが頑固に付着、
なお且つ、釘を刺したような巣穴が無数にある。
あくまでも、想像だが
酸性雨によるシミではないか?と、判断しているんですが。
放置していた時間が長すぎ、あまり洗車をされてこなかった車に多い傾向。
これを消し去るのは、無理と判断。
スポットも かなり深いので、
完璧は無理だが、目立たなくさせる程度でしか磨けない。
かなり手ごわい状態です。


ボンネットのビフォー&アフター

今ご覧頂いている画像で、色の濃淡が分かるかと思います。
これは、全体を磨いてしまえば、一見なんでもないような感じで映りますが
こうして半分に仕切ることで、違いがハッキリと確認出来るんです。
塗装の表面が本来は、透明のクリアー塗装を施してあります。
その透明であるはずの塗装表面が、
いつの間にか、知らず知らずのうちに
傷をこさえてしまったり、雨後の水滴が太陽光と焦点が合うことで
レンズ効果を引き起こし、醜いスポットを多数誘発する結果になってしまいます。
これが、艶ビケを起こしてしまい、ぼやっ〜として映って見える、
ゆえに、光沢がない、ぎらつく等のスッキリしない。
綺麗好きは、もやもやとした感情に耐えられなくなるケ−スが大半では、ないでしょうか?


RX7のビフォー&アフター

2,3枚目の画像を見て下さい。
蛍光灯の映り込み!
これが、磨く必要性があるという証明です。
つまり磨かないと、極端な変化は望めない!ということ。
そこは、やはり人の技術しかない、
磨き過ぎれば塗装を剥がしてしまい、洒落にならないわけで
どんなに高価なコーティング剤でも
ここまでに変化させることは不可能です。
あったら、必ず採用しますが・・・


ウオ−タースポット除去作業

かなり頑固に深くて大きいスポットが多数ある為
ペーパーを使用して落としていく所から、係っている。
それにしても、頑固に、こびり付いている。
久々の大きなダメージの車の入庫です。
それ以外にも、針で刺した様な穴が多数。
今回は、この状態から、どこまで改善できるかが大きなテーマです。
大きなポリッシャーを久々に使用するので、腰を捻らねければいいが?


細部の研磨

いよいよ佳境に入りました。
リアバンパー周辺の磨きを終えたら、いよいよコーティングに入る段取りです。
かなり磨きこんで、何とか、ここまで復元しました。
といっても、この画像では、伝わりませんが・・・


最終の磨き

ギラツキやバフ目のチェックをしたくて外へ出した。
また室内に入れて、今は、コーティング加工に入ったところ。


Whelm超撥水コーティング剤の塗布加工

ようやくコーティング加工に入ったこのFD。
塗装に回っていたパーツである、ヘッドライトカバー、リアスポイラーを、今から取り付けるところ。
このFDは、ブルーマイカーというカラーで、室内では鮮やかに見えるが
戸外へ出してみるとオーラーマークなどがスッキリしない感じでみえる。
それで、昨日は炎天下で、このぎらつきを消すために、さらに研磨した。
今日は、ほとんど取りつけ中心。
そして最終の納車に備えて、足回りを清掃してチェックすれば、完了となる。
このシーンは、ボディーだけでなく、樹脂パーツにも有効な素材の為、
こういうレンズ関係やバンパーなどにも浸透する。
特に、これからにシーズンは、虫が飛来して死骸が付きやすい。
こういう虫の死骸にも耐えられるのも、このWhelmコーティングの特徴と言える。


細部の最終仕上げ

今日は、このFDを引き取りに、埼玉の浦和からお見えになった。
お預かりして約2週間。
当初は、室内のクリーニングを希望されていたが
折角のブルーマイカー塗装が、くすんで見えていた。
それを指摘して最終的には磨き&Whelmコーティング加工で約5日。
ガラスの鱗の全面除去研磨で約1日半。
室内のクリーニングで約1週間。
ライトカバー、リアスポイラーの塗装修理で約5日間。
を各スタッフが要して、ようやく本日お返し出来た。
このシーンは、約10年間の垢を落とすために外せるものは 外して、
内部の泥、砂をかきだしているところ。
こうしておけば、しばらくは綺麗な状態で乗れると判断したので
今回は特別にサービスで徹底洗浄しました。
本来なら、塗装に回したかったボディー。
今回だけは、流石に、これ以上は磨けない、そういうレベルでお返しするしかなかった。
それだけ、長い年月を経て、
青空駐車場の元、酸性雨、ウオータースポットなどの環境ダメージが主に散見された。
かなり深く浸食されていたともいえる。
それだけに磨きも、やりすぎれば塗膜を剥がしかねない危険性もあった。
次回は、改善する為の手段として、
長い目で見て塗装をするしかないという結論に達し、その旨をお伝えした。
まあ、こういうこともあるが、ちょっと自信喪失といいましょうか?
何か不透明な仕事だったような気がした1台でした。

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